どれを観るか迷うくらいタイトルがある。でも「おすすめは?」と正直に聞かれたとき、自信を持って選べる作品は意外と絞れる。気分と状況で分けてみた。
深夜ひとりで観るやつ
重い展開、先が読めない構成、考えさせられる作品。スマホを横に置いて集中して観たい夜向け。
進撃の巨人
完結済み。2013年から10年以上かけて作り上げた終わり方を見届けるだけで価値がある。序盤の「巨人に食われるだけの話」という印象は3話で完全に裏切られる。Season4でMAPPAに制作が移行してからの描写には賛否あったが、話の密度は過去最高だった。
呪術廻戦
バトルアニメとして頭一つ抜けてる。「呪術」のルール設計が練られていて、強さのインフレが起きにくい構造になっているのが理由だ。ただ、Season2の渋谷事変あたりから話が急激に複雑になる。ながら見は厳禁。
ヴィンランド・サガ
これを知らない人が多すぎる。ヴァイキング時代を舞台にした復讐譚だが、Season2で主人公の軸が完全にひっくり返る。「戦いを捨てた男」を描くアニメがここまで面白いとは思わなかった。Season1がWIT Studio、Season2がMAPPA制作。
観る順番の提案
まず「進撃の巨人」で世界観に慣れて、「呪術廻戦」でバトルを楽しみ、最後に「ヴィンランド・サガ」で静かにうちのめされる。
疲れた夜に流せるやつ
重い話は無理な日もある。そういう夜に合う、テンポがよくてちゃんと面白い作品を選んだ。
SPY×FAMILY
スパイ・暗殺者・超能力者が偽装家族を演じるコメディ。重くなりすぎず軽すぎない絶妙なバランスで、1話があっという間に終わる。アーニャのリアクションが毎話楽しみで、気づいたら全話見終わってた。
葬送のフリーレン
「勇者が魔王を倒した後の話」という設定だけで既に違う。千年以上生きるエルフの魔法使いが、失った時間と人との別れを噛み締めながら旅をする。話が劇的に動くわけじゃないのに引き込まれる。2023年秋アニメの中で最も印象に残った一本だった。
ぼっち・ざ・ろっく!
陰キャな高校生ギタリストがバンドを組む話。「陰キャあるある」の解像度が高すぎて笑いながら刺さった。CloverWorks制作で、ライブシーンの作画がびっくりするほど力が入っている。音楽アニメとして純粋に完成度が高い。
「フリーレン」はほろ苦い夜に、「ぼっち」は元気を出したい夜に。「SPY×FAMILY」はいつ観ても外れない。
映像クオリティが頭おかしい作品
話の良さとは別に、動きを見るだけで価値がある三本。
鬼滅の刃
ufotable制作。劇場版「無限列車編」の煉獄さんのシーンは観てくれとしか言えない。テレビアニメの予算でこれをやるのかという意味で、業界の基準を変えた作品だ。ストーリーは王道だが、視覚体験として別格。
0部突破コミックス累計発行部数(出版社発表)
チェンソーマン
MAPPA制作。1話ごとにエンディング映像が変わるという演出の時点でおかしい。作画のリアリティと暴力表現のバランスが独特で、他のアニメと明らかに画面の質感が違う。原作の良さを映像で引き上げた稀有な例だ。
平家物語
サイエンスSARU制作、山田尚子監督。平家の滅亡を見届ける少女の話で、全12話、水彩画のような映像が続く。バトル系ではなく、静止画に近い動きの中に感情が宿るタイプの作品だ。2022年のアニメとして最も丁寧に作られた一本はこれだ。
| 作品 | 制作会社 | 映像スタイル |
|---|
| 鬼滅の刃 | ufotable | 超高密度エフェクト |
| チェンソーマン | MAPPA | 映画的リアリティ |
| 平家物語 | サイエンスSARU | 水彩・絵画的 |
9本挙げたが、「とりあえず1本」を選ぶなら「葬送のフリーレン」を推す。ダーク系でも癒し系でもなく、どちらにも行けるバランスと映像の質を持っている。
今夜の気分はどれ?