深夜3時、おすすめに流れてきた切り抜きを1本見た。気づいたら朝だった。
VTuber沼の入口はいつもこうだ。そして必ずぶつかる問い。ホロライブとにじさんじ、どっちが面白いのか。
両方の沼に足を突っ込んだ人間が、忖度なしで比べる。
「箱ごと好きになる」装置
ホロライブ(Cover株式会社)を一言で表すなら、「1人推したら全員推すことになる事務所」。所属タレントの数はにじさんじより少ない。でも、その少なさが逆に効いている。メンバー同士の関係性が異様に濃くて、一人を追い始めると芋づる式に全員の名前を覚えることになる。
ライブの完成度がおかしい。ホロライブの周年フェスや大型ライブイベントを見たことがある人間なら分かるはず。3Dライブのクオリティが、もう普通の音楽フェスと張り合えるところまで来ている。
星街すいせいのオリジナル楽曲がBillboard JAPANにチャートインした実績もある。楽曲プロデュースへの投資が本気すぎて、「VTuberの歌ってみた」の域を完全に超えた。ここが他の事務所と一番差がつくポイントかもしれない。
ホロライブENの存在も大きい。Gawr Guraが英語圏のVTuber人気を爆発させたのは2020年の話だけど、あの衝撃が今でも箱全体のブランド力を下支えしている。海外ファンコミュニティが厚いから、切り抜きの量も翻訳の速度も桁違い。
沼の入口: 誰か一人の切り抜きを見る。その人のコラボ相手が気になる。3日後、メンバー全員の名前を言える。これがホロライブ。
弱点はある。箱推し文化が強すぎて、メンバー間の文脈が年単位で積み重なっている。途中から入ると「この二人ってなんでこんな仲いいの?」が頻発する。ただ、それを調べ始めた時点でもう沼にいる。
カオスという名の自由
にじさんじ(ANYCOLOR株式会社)の本質は、圧倒的な物量と多様性。所属ライバーの数は国内外合わせて200名を超える。
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名以上が所属
JP・EN 合計(最新の人数は公式サイト参照)
この人数がそのまま武器になっている。どんな趣味の人間でも「この人、刺さる」が必ず見つかる。FPSのガチプレイが見たいなら葛葉のVALORANT配信。予測不能な企画で笑いたいなら月ノ美兎。落ち着いた雑談とゲームに浸りたいなら叶。選択肢が無限にある。
ホロライブが「アイドルグループ」なら、にじさんじは「巨大フェスの出演者リスト」だ。ジャンルがバラバラだから、箱推しより個推しの文化が根付いている。推しの配信だけ追って、他のライバーはコラボで初めて知る。そういう楽しみ方ができるのは、この規模だからこそ。
にじさんじの罠: 「VTuberとか興味ないけど、この人だけは見てる」。この状態の人間がいちばん多いのがにじさんじ。気づいたら沼。
弱点は明確。人が多すぎて本当にどこから手をつけていいか分からない。切り抜きやランキング動画から入るのが最短ルートだけど、それでも迷子になる。
ただ、その迷いながら掘っていく行為自体が、もうにじさんじの楽しみ方なのかもしれない。
項目別に並べるとこうなる
| 比較項目 |
ホロライブ |
にじさんじ |
| ライブ・音楽 |
圧倒的。3Dライブと楽曲の質が異次元 |
歌枠やライブイベントは増加中。個々の歌唱力は高い |
| ゲーム配信 |
箱内大会やコラボが盛り上がる |
ガチ勢が多い。競技シーンとの距離が近い |
| 海外人気 |
EN・IDブランチが強力。英語圏コミュニティが厚い |
EN展開あり。認知度はホロENに次ぐポジション |
| 配信の自由度 |
統一感がある(それが良さでもある) |
何でもあり。企画の振り幅がすごい |
| 新規の入りやすさ |
人数が少ない分、覚えやすい。ただし文脈が深い |
推し探しが大変。ただし入口は無限にある |
| コミュニティ |
箱推し勢が多く、一体感がある |
個推し文化。推し同士の横の繋がりは薄め |
並べて分かるのは、「どっちが上」ではなく「沼の形が違う」ということ。
アイドル的なキラキラ感、箱全体の物語、音楽のクオリティ。ここに惹かれるならホロライブの沼が深い。「自分だけの推し」を発掘する宝探し感、何でもありの配信スタイル。こっちに惹かれるならにじさんじが待っている。
よくある結末: 「最初はどっちか選ぶつもりだったのに、気づいたら両方見てる」。これがVTuber沼の正体かもしれない。
どっちが面白いかは、結局「自分が何に弱いか」で決まる。でもどっちの沼に落ちても、後悔はしないと思う。たぶん。
あなたはどっち派?