米イラン停戦、本当に終わるのか — ガソリンと日用品が値上がりし続ける理由を整理した

スマホでニュースを追っていたら、いつの間にか「戦争」という単語が日常に混ざっていた。2026年2月末に始まった米国・イスラエルによるイラン攻撃は、4月8日に停戦合意へたどり着いたものの、ホルムズ海峡の封鎖は解かれていない。ガソリン代も電気代も、じわじわ上がっている。
何が起きて、今どうなっているのか
2月28日、米軍とイスラエル軍がイランへの合同攻撃を開始した。作戦名は「エピック・フューリー」。NHKによると、3,000か所を超える標的が爆撃され、テヘランの最高指導者官邸にはミサイル7発が着弾。イラン国営メディアはハメネイ師の死亡を報じたとされる。
イラン側も黙ってはいなかった。「真の約束4」作戦として、バーレーン・UAE・クウェート・カタールにある米軍基地4か所を攻撃。米軍の発表では軍人15人が死亡し、538人が負傷している。
被害の規模を数字で見る
| 対象 | 死者 | 負傷者 |
|---|---|---|
| イラン(イラン保健省発表) | 3,375人 | 26,500人 |
| レバノン(波及被害) | 約2,000人 | 約6,500人 |
| イスラエル | 41人 | 約7,740人 |
| 米軍 | 15人 | 538人 |
| イラク(波及被害) | 110人 | 224人 |
人権団体HRANAの集計では、民間人の死者だけで1,700人を超えるとされる。子ども220人、女性254人が含まれているとイラン保健省は主張している。小学校への誤爆で約170人の子どもが一度に亡くなったという記録もあり、「戦争」の文字では収まらない現実がそこにある。
「停戦したって言うけど、海上封鎖が続いてる時点で停戦じゃなくない?」「ガソリン入れるたびに戦争を実感する」という声がネット上では出ている
で、日本の生活にどう響いているのか
中東から遠い話に聞こえるかもしれない。でも、日本は中東原油に約95%を依存している。ホルムズ海峡が使えないということは、日本のエネルギー供給の大動脈が詰まっているのと同じことになる。
原油価格はWTIで約102ドル前後。開戦前と比べて30%以上の上昇。第一生命経済研究所や野村総研の試算によると、日本の実質GDPへの下押し圧力は約0.5%とされている。
・ガソリン価格: 約30%上昇
・電気料金: 約6%上昇
・石油精製所の稼働率: 過去最低水準の67.7%に急落
・日用品(洗剤・シャンプー・ラップ等): ナフサ価格高騰で値上げの波及が見込まれる
・高市首相が医療用手袋5,000万枚の備蓄放出を表明
深夜にコンビニでカップ麺を買うとき、「あれ、前より高くない?」と感じたことがあるなら、その原因の一端はペルシャ湾にある。原油から作られるナフサは、プラスチック容器や包装フィルムの原料でもあるからだ。
「備蓄用の水とカセットコンロ、そろそろ真剣に買っておいたほうがいいのかも」「エネルギー安全保障って言葉、初めてリアルに感じた」といった反応もSNS上で見られる
停戦は「終わり」ではなく「休憩」かもしれない
トランプ大統領は4月15日に「戦争は終わりに近い」と発言したとされる。ただ、核問題での合意にはまったく至っていない。停戦期限の延長を検討しているという報道が出ている時点で、これは「解決」ではなく「猶予」に見える。
4月13日にはホルムズ海峡の海上封鎖を新たに宣言しており、イラン側は「海賊行為に等しい」と反発している。停戦と封鎖が同時に存在するという矛盾した状態が、今この瞬間も続いている。
国連事務総長も停戦延長を呼びかけてはいるが、米国とイランの間に立てる仲介者が限られている現状では、楽観できる材料は少ない。パキスタンと中国が一度は仲介に成功したものの、根本的な対立——核開発問題——は手つかずのままだ。
深夜にこのニュースを見ている人へ
正直なところ、個人にできることは限られている。原油価格を下げることも、停戦を恒久化することも、スマホの画面からは届かない。
ただ、「なぜガソリンが高いのか」「なぜ日用品が値上がりしているのか」を知っているだけで、漠然とした不安の輪郭がはっきりする。不安は「わからない」から膨らむものだから。
政府は国家石油備蓄70日分以上の放出と非中東ルートの開拓を進めているとされる。すぐに元通りにはならないだろうけど、少なくとも「何も手を打っていない」わけではない。その事実だけでも、深夜の不安が少し軽くなればと思う。
米イラン停戦、この後どうなると思う?