新NISA、始め方が固まる前に知っておきたい2026年春の現在地

新NISA、始め方が固まる前に知っておきたい2026年春の現在地

口座を開くだけで30分。投資信託を1本選ぶのにそこから3日悩んだ。これがNISAを始めた俺の実話だ。

2024年に制度が刷新されてから2年。2026年5月時点で口座開設者は2,400万人を超えた(日本証券業協会の四半期統計、最新値は公式サイト参照)。職場の同期も、実家の母も、Xで愚痴ってるフォロワーも、もう半分以上が「やってる側」になっている。

この記事は「投資の正解」を教える話ではない。
「始めるまでに詰まる地点」を分解した話だ。口座開設、商品選び、積立額、出口戦略 — どこで人は止まるのか。

そもそも新NISAって何が新しかったのか

旧NISAと新NISAの違いを、もう一度だけ整理しておく。すでに知っている人は読み飛ばしていい。

項目 旧NISA(〜2023) 新NISA(2024〜)
年間投資枠 最大120万円 最大360万円
生涯投資枠 なし(期間制限あり) 1,800万円
非課税期間 5年(一般)/ 20年(つみたて) 無期限
枠の復活 不可 売却すれば翌年復活

一番重いのは「非課税期間が無期限になった」ところ。旧制度は5年や20年で出口を意識する必要があった。今は売らない限り、ずっと税金がかからない。

つまり、20代で始めて70代で売っても、その間の値上がり益に税金はかからない。普通の証券口座なら20.315%が引かれるところだ。100万円の利益なら20万円。大きい。

口座を開ける場所、結局どこなのか

銀行か証券会社か。窓口かネットか。ここで止まる人が一番多い。

結論を先に言うと、ネット証券が無難だ。理由は3つあるが、本当に重要なのは1つだけ。取扱商品の数が桁違いに違う。銀行のNISA口座だと、選べる投資信託が20本前後に絞られていることがある。ネット証券は2,000本以上から選べる。

SBI証券:口座開設数が業界1位。Tポイント・Vポイント・Pontaなど対応ポイントが多い。クレカ積立は三井住友カード。

楽天証券:楽天経済圏を使っているなら相性が良い。楽天カードでの積立で楽天ポイントが貯まる。アプリのUIが分かりやすい。

マネックス証券:米国株の取扱が強い。クレカ積立はマネックスカードまたはdカード。

auカブコム証券:au/PontaユーザーやKDDI系サービス利用者向け。Pontaポイント連携あり。

※ポイント還元率・取扱商品は変動するため、最新情報は各社公式サイトで確認すること。

俺の周りでよく聞くのは「メインの銀行と同じ系列で開いた」というケース。気持ちは分かる。だが、NISA口座は一人一つしか持てない。あとから「やっぱり別のところがよかった」と気づくと、変更には1〜2ヶ月かかる。最初に少し悩む価値はある。

NISA口座は同一年に1金融機関のみ。年単位で変更は可能だが、その年に既に取引があると翌年からの変更になる。

商品選びで詰まる人が見落としていること

口座を開けた人の次の関門がここ。SNSで一番見かける質問もこれだ。「結局、何を買えばいいのか」。

2026年5月現在、初心者向けに最も買われているのは全世界株式インデックスファンド、いわゆる「オルカン」と、S&P500連動のインデックスファンドだ。eMAXIS Slimシリーズが代表格で、信託報酬は年0.05〜0.09%程度(最新値は各運用会社の交付目論見書を参照)。

個別株、ETF、テーマ型ファンド、毎月分配型 — 選択肢は無限にある。だが最初の1本目で迷うくらいなら、低コストのインデックスを月1万円から積み立てて、半年走ってみるほうが早い。

俺がそうだった。最初の3日でオルカンとS&P500を比べて、4日目に米国一強がいつまで続くか不安になって、5日目に新興国を加えるべきか調べて、結局1週間使った。今ならこう言える。1万円なら間違えても痛くない。座学より、走り出してから考えるほうが理解は早い。

「正解」を知りたい人だけタップ
残念ながら、未来の正解は誰にも分からない。ただ、過去30年で勝率が高かったのは「低コストの広く分散されたインデックスを長期で積み立てた人」だ。これは事実。ただし過去の実績は将来を保証しない。

積立額は手取りの何パーセントが現実的か

新NISAは年間360万円まで投資できる。月に直すと30万円。これを満額やる必要があるのか?という質問をXで何回も見た。

答えはノー。手取り25万円の20代がいきなり月10万円を積み立てたら、生活が壊れる。

金融広報中央委員会の調査では、20代の平均積立額は月1〜3万円のレンジが最も多い。手取りの5〜10%が無理のない目安とされる(最新の数値は同委員会の公式統計を参照)。

現実的なライン
手取り20万円なら月1万円〜2万円
手取り30万円なら月2万円〜3万円
ボーナス月だけ追加で5万円、というやり方もアリ。
少なくとも最初の半年は、生活費の6ヶ月分の現金を残してから余剰でやる。

急いで満額埋める必要はない。生涯枠1,800万円は、月5万円でも30年で到達する数字だ。むしろ早く始めて長く続けるほうが、複利の恩恵は大きい。

意外と語られない「出口」の話

始め方の記事は世にあふれている。だが、いつ売るか、どう取り崩すか、の話はあまり見かけない。これが地味に重要だ。

新NISAは無期限なので、極論「死ぬまで持つ」も成立する。だが現実には、結婚資金、住宅頭金、教育費、老後の生活費 — 人生のどこかで取り崩すタイミングが来る。

そのとき、相場が暴落していたらどうするか。例えば30%下がっているタイミングで頭金が必要になったら? 答えはシンプルで、「使う予定が3〜5年以内のお金はNISAに入れない」。これに尽きる。

新NISAは長期投資の器だ。短期で必要なお金は普通預金や個人向け国債で持つ。この線引きを最初に決めておかないと、暴落のたびに精神が削られる。

2026年春、いま始める意味

制度ができて2年。情報は出尽くした感がある。証券会社のキャンペーンも安定期に入った。逆に言えば、判断材料はそろっている。

10年前のつみたてNISAをやっていた人と、やっていなかった人の差は、今振り返ると大きい。だが当時、その差を予測できた人はほとんどいなかった。今、新NISAをやる/やらないの判断は、たぶん10年後の自分が振り返ったときに同じ顔をする。

始めなくてもいい。ただ、始めない選択をするなら、理由は持っておきたい。「めんどくさい」は理由にならない、というのが、3日悩んで30分で口座を開けた俺の感想だ。

同期に「NISAやってる?」と聞かれて、答えに困った夜があったなら、それが始めるサインかもしれない。

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