VTuber歌ってみた2026年春の到達点 — 5本を聴き比べて分かった順位

2026年春、VTuber界隈の歌ってみたが妙に熱い。5位から並べる。1位はたぶん予想を裏切る。
5位: 戌神ころね「KICK BACK」

ホロライブのころねが米津玄師の「KICK BACK」をカバー。原曲のバキバキ感をそのまま借りるんじゃなく、ハスキーな低音をぶつけてくる方向で攻めた。
サビ前の「努力 未来 a beautiful star」を半拍ずらして入るところ、原曲を100回聴いてないと出ない解釈だった。
ミックスは少し前に出すぎていて、長時間聴くと耳が疲れる。イヤホンより外部スピーカーで聴くと印象が変わる。最新の再生数はYouTube公式チャンネル参照。
4位: 星街すいせい「BIBBIDIBA」セルフカバー2026版

自分のオリジナル曲を、2年経った今の声でやり直した。これが想像以上に良い。
ただし2024年版の方が好きという声も結構ある。あの頃の不安定さに価値を見出してた人にとっては、上手くなりすぎた、らしい。分かる気もする。
3位: 花譜「夜に駆ける」7年越しカバー

2019年のYOASOBIのデビュー曲を、2026年の花譜が歌うとどうなるか。答えは、別の曲になる。
原曲のテンポを80%まで落として、ピアノとストリングスだけで再構築している。「騒がしい日々に笑えない君に」のフレーズで、ikuraさんとは全く違う感情が乗る。寂しさじゃなくて、諦めに近い何か。
2位: 儒烏風亭らでん × 一条莉々華「Plastic Love」

ホロライブReGLOSSの二人による竹内まりやカバー。シティポップを2026年のVTuberがやる必然性は何か、という疑問に音で答えてきた。
らでんの低音と莉々華の高音が、サビで重なった瞬間に鳥肌が立った。コーラスの配置が80年代のレコード時代の作法を踏まえていて、当時のミキシングを研究した上でやってる。
海外コメント欄の反応が異様に厚い。「Future Funk」や「City Pop revival」のタグで欧米のリスナーが大量に流入していて、英語コメントの比率が日本語を超える時間帯もある。
1位: 葛葉「Subtitle」

1位は葛葉。にじさんじの彼が、Official髭男dismのバラードを歌った。これがVTuber歌ってみた史に残る出来だった。
「ど忘れだ」のフレーズで一瞬詰まるような歌い方をする。あれは技術的にコントロールされた表現で、原曲の藤原聡のニュアンスを汲んだ上で自分の解釈を上乗せした結果だ。
俺はこのカバーを最初に聴いたとき、葛葉という配信者の印象が更新された。叫ぶ人、配信で笑わせる人、というイメージの裏に、こんなに静かな表現力を隠していたのか、と。
MVは固定カメラと最小限のカット割りで、ボーカルに全振りした構成。逆に言うと派手な演出を期待すると肩透かしを食らう。歌そのものを聴かせるための映像。最新の再生数や評価は葛葉公式チャンネルを参照。
5本を聴き終えて
| 順位 | 配信者 | 楽曲 | 推し要素 |
|---|---|---|---|
| 1 | 葛葉 | Subtitle | ダイナミクス設計 |
| 2 | らでん×莉々華 | Plastic Love | コーラスワーク |
| 3 | 花譜 | 夜に駆ける | 解釈の独自性 |
| 4 | 星街すいせい | BIBBIDIBA | セルフカバーの説得力 |
| 5 | 戌神ころね | KICK BACK | 低音の個性 |
1位を葛葉にしたのは、技術と感情の両立という基準で頭一つ抜けてたから。ただし「自分が一番リピートしたのは2位だった」というのが正直なところ。順位と好きの度合いは別ものだ。
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