コテンラジオからバイリンガルニュースまで、日本語ポッドキャスト5本を面白さで序列化

5位から並べる。1位が歴史番組だというのは、少し意外な結末。耳だけ空いている時間に効く日本語ポッドキャスト、面白さで序列をつけた。
映像と違って画面に縛られない。皿を洗いながら、布団に入って目を閉じながら、誰かの雑談がそばにあるだけで時間の質が変わる。そういう「ながら」の相棒として、ここ数年で日本語のポッドキャストは一気に層が厚くなった。
| 順位 | 番組 | ジャンル | こんな時間に |
|---|---|---|---|
| 5位 | バイリンガルニュース | 時事・雑談 | 英語も浴びたい移動中 |
| 4位 | 奇奇怪怪 | 言葉・カルチャー | 頭をほぐしたい夜 |
| 3位 | ゆる言語学ラジオ | 教養・雑学 | 作業のおとも |
| 2位 | OVER THE SUN | トーク | 金曜の夜 |
| 1位 | コテンラジオ | 歴史 | 眠れない長い夜 |
5位 バイリンガルニュース — 英語と日本語が混ざる、10年以上の雑談

MamiとMichaelの二人が、世界中のニュースを英語と日本語をまたぎながら話していく。2013年から続いていて、日本のポッドキャストがまだ一部の人のものだった頃から走り続けている老舗。
聴いているうちに英語が少しずつ耳に馴染む。学習教材として身構えなくていいのが、たぶん一番の魅力。二人の脱線も含めて、空気がゆるい。
4位 奇奇怪怪 — 言葉の違和感だけで延々と話せる二人

ラッパーのTaiTanとミュージシャンの玉置周啓が、世の中の小さな違和感や言葉のひっかかりを延々と掘っていく。前身は「奇奇怪怪明解事典」。
テーマらしいテーマがないのに、なぜか聴き入ってしまう。日常で見過ごしていた言葉の手触りを、二人が拾い上げて転がしてくれる感覚に近い。
言葉遊びや言い回しが好きな人、カルチャーの話題に強い人ほどハマる。逆に「結論を早く」というタイプには回り道に感じられるかもしれない。最初の一本は気になった回タイトルから入るのがいい。
3位 ゆる言語学ラジオ — 知識が雑談に化ける瞬間

堀元見と水野太貴のコンビが、言語学という一見お堅いテーマを雑談の温度まで下げて届ける。2021年スタート、YouTubeでも聴ける。
「なぜ『ら抜き言葉』は生まれるのか」みたいな、知っても得しないけど誰かに話したくなる話が次々と出てくる。聞き手の水野が知識を投げ、堀元がツッコみながら脱線していく掛け合いがエンジンになっている。
2位 OVER THE SUN — 金曜の夜が、ちょっと待ち遠しくなる

ジェーン・スーと堀井美香による、TBS PODCASTの看板番組。毎週金曜に新作が届く「おとなの保健室」を掲げたトーク。
リスナーからの便りを読みながら、二人が笑い、ときどき真顔になる。誰かの愚痴や悩みを、突き放しもせず甘やかしもせず受け止める距離感がうまい。聴き終わると、自分の一週間も少し肯定された気になる。
通しで聴くと内輪ネタが積み上がっていく番組なので、最新回より少し前から順に追うと二人の関係性が見えてくる。まずは1本、洗い物でもしながら流してみてほしい。
1位 コテンラジオ — 歴史を「面白い物語」の側へ連れ戻した番組

深井龍之介たちが、歴史上の人物を一人ずつ、何回もかけて深く掘っていく。第1回 Japan Podcast Awardsで大賞を獲った、この国のポッドキャストを語るうえで外せない一本。
面白さのランキングで歴史番組が1位、というのは確かに地味に響く。だが聴けばわかる。教科書で太字だった名前が、悩んで失敗して立ち直る一人の人間として立ち上がってくる。
たとえば一人の偉人を扱うのに、生まれた時代の空気から丁寧に積み上げる。だから後半で「あの選択をした理由」に辿り着いたとき、まるで小説のクライマックスのように腑に落ちる。年号の暗記とは正反対の体験。
歴史を「過去の暗記事項」だと思っている間は、この番組の本当の面白さには届かない。誰かの生き様を物語として聴く——その入り口として、これ以上の番組をまだ見つけていない。
名前を知っている人物のシリーズから入るのが安全。逆に、まったく知らない人物をあえて選ぶと「物語として読まされる」感覚が強くなって、初回向けにはこちらも面白い。1テーマ完走してから次へ進むと満足度が高い。
結局、耳の時間をどう埋めるか
5本を並べてみて思うのは、面白いポッドキャストほど「聴き終わったあとに何かが少し変わっている」ということ。英語が耳に残る、言葉に敏感になる、雑学が増える、週末が肯定される、歴史が物語になる。
今夜の一本は、あなたの気分が決めればいい。順位はあくまで、迷ったときの背中の押し方。
あなたが選ぶ1位は?